白い…巨塔
家族といっしょに住んでいた高校時代のこと。
中学時代のジャージをピチピチに履きこなした私はトイレへ。
用を済ませ、水を流そうとしたら…
「…あれ?白い!!!オシッコが白く濁っているゥゥ!!」
腰が抜け、ヘナヘナとTOTOベンキに寄りかかる私。
膀胱?膵臓?肝臓?入院?手術?!さようならみんな…
ヨレヨレと立ち上がり呆然としたまま茶の間へ行く失意のとら。
「お母ちゃん、ちょっとトイレに来て…」
顔面蒼白の私を見て、お母ちゃんに緊張感が走った。
「今…白いオシッコが出た…」
「えぇえっ!白いおしっこが出た?!ホンマに?
ちょっと!大変じゃ!お父さんっ!お父さん…!」
「あ、すまんスマン。それ、バリウム飲んだワシのウンコ。
重くて流れないんだよねー。」
「バリウムのウンコ」→「バリウムンコ」
なんだか響きがいいね!お父ちゃん…。
中学時代のジャージをピチピチに履きこなした私はトイレへ。
用を済ませ、水を流そうとしたら…
「…あれ?白い!!!オシッコが白く濁っているゥゥ!!」
腰が抜け、ヘナヘナとTOTOベンキに寄りかかる私。
膀胱?膵臓?肝臓?入院?手術?!さようならみんな…
ヨレヨレと立ち上がり呆然としたまま茶の間へ行く失意のとら。
「お母ちゃん、ちょっとトイレに来て…」
顔面蒼白の私を見て、お母ちゃんに緊張感が走った。
「今…白いオシッコが出た…」
「えぇえっ!白いおしっこが出た?!ホンマに?
ちょっと!大変じゃ!お父さんっ!お父さん…!」
「あ、すまんスマン。それ、バリウム飲んだワシのウンコ。
重くて流れないんだよねー。」
「バリウムのウンコ」→「バリウムンコ」
なんだか響きがいいね!お父ちゃん…。
スピード!もっともっと早く!
深夜、私の前に現れた個人タクシーはちょっとボロかった…。
「南中野まで…」
「…」
返事なしかよ…。わりかし若いナ…。
あら、なぜキミは個人なのに帽子をかぶっているんだい?
お、トラックでもないのにギアの先っちょが造花入りの
プラッチックなんだね。
その目の前のヒラヒラした飾りは、ちょっと邪魔だよね?
キッッキッッキッキ~!キュロッロロロロ~ッッッ!!!
ちょ、ちょっと速いんじゃねぇかい。
カーブの度にこの音は何だい?誰かに追われているのかい?
おやッ…革手袋してるね…。コロシ?コロシたのかい?
通ったことのない暗い細い裏道をものすごいスピードで
造花プラッチックギアチェンジャーは進む。
ミラー越しにヤツの表情が目に入った!
…ヤツは、自分と勝負している。コ、コワ~イ!!
いつもより、ちょっとだけ安かった。
死神タクシードライバー…。
「南中野まで…」
「…」
返事なしかよ…。わりかし若いナ…。
あら、なぜキミは個人なのに帽子をかぶっているんだい?
お、トラックでもないのにギアの先っちょが造花入りの
プラッチックなんだね。
その目の前のヒラヒラした飾りは、ちょっと邪魔だよね?
キッッキッッキッキ~!キュロッロロロロ~ッッッ!!!
ちょ、ちょっと速いんじゃねぇかい。
カーブの度にこの音は何だい?誰かに追われているのかい?
おやッ…革手袋してるね…。コロシ?コロシたのかい?
通ったことのない暗い細い裏道をものすごいスピードで
造花プラッチックギアチェンジャーは進む。
ミラー越しにヤツの表情が目に入った!
…ヤツは、自分と勝負している。コ、コワ~イ!!
いつもより、ちょっとだけ安かった。
死神タクシードライバー…。
がっついて行こう!
昔々、私がチビッコだった頃、
わが家に生のパイナップルがやって来た。
缶詰のパインしか知らない「とら一家」。
物知り風の父ちゃんが、「メロンみてぇに切ればエエじゃろ」
父ちゃんの発言には絶対服従の封建家族。
疑いなく切られ、皿にもられたパイナップル(皮つき)の山。
プ~ンと甘い香り。
「アララ固いね。ここは取った方がいいんじゃないかい」
そこは、芯だよ…
原始人が未知の食物を開拓して行く様子と変わらない。
「皮のとこまで甘いねー」
あぁ、おばあちゃん、今なら止めてあげられる。
もっと長生きして欲しかった。
「なんだか、ベロが痛いねぇ…」
「アタシも痛いよ~チクチクするよ~おばあちゃ~ん」
「ホレ、ホレ、お茶を飲みんさい。治るかもしれん」
「おばあちゃーん、つばが止まらんようになった~」
「台所に行って、ベロ洗っておいで!」
ちゃぶ台を囲んで、全員がベロを出す、
そんな昭和のデザートタイム。
わが家に生のパイナップルがやって来た。
缶詰のパインしか知らない「とら一家」。
物知り風の父ちゃんが、「メロンみてぇに切ればエエじゃろ」
父ちゃんの発言には絶対服従の封建家族。
疑いなく切られ、皿にもられたパイナップル(皮つき)の山。
プ~ンと甘い香り。
「アララ固いね。ここは取った方がいいんじゃないかい」
そこは、芯だよ…
原始人が未知の食物を開拓して行く様子と変わらない。
「皮のとこまで甘いねー」
あぁ、おばあちゃん、今なら止めてあげられる。
もっと長生きして欲しかった。
「なんだか、ベロが痛いねぇ…」
「アタシも痛いよ~チクチクするよ~おばあちゃ~ん」
「ホレ、ホレ、お茶を飲みんさい。治るかもしれん」
「おばあちゃーん、つばが止まらんようになった~」
「台所に行って、ベロ洗っておいで!」
ちゃぶ台を囲んで、全員がベロを出す、
そんな昭和のデザートタイム。